1.相続税の納税猶予(事業承継税制)
平成21年度に創設された「事業承継税制」は、現在も大きく改正されながら続いています。
自社株を後継者が相続・贈与で受け取った場合に、贈与税や相続税の納税を猶予、最終的には免除される仕組みです。
主なポイント
自社株式にかかる贈与税や相続税のほぼ全額が猶予され、条件を満たせば将来的に免除されます。
→ 後継者の相続税負担を大幅に軽減できます。
後継者が亡くなったときの相続では、その時点の時価で株式評価されます。将来株価が下がっていれば、相続税がさらに少なくなります。
- 以前は「5年間従業員の8割維持」が必要でしたが、今は大幅に緩和されています。
- 「承継前に3年以上役員」だった要件も廃止され、承継直前までに役員就任していればOKです。
- 特例承継計画の提出期限は令和8年3月31日まで、株式の贈与・相続の期限は令和9年12月31日までです。
制度を使うと税負担がほぼゼロになる可能性がありますが、認定や報告義務などがあるため、必ず専門家に相談してからの申請が必要です。
2.遺留分に関する民法の特例
平成21年にスタートした制度で、相続人全員の合意と経済産業大臣+家庭裁判所の手続きを経ることで、遺留分トラブルを避けやすくする仕組みです。
合意できる内容
→ 後継者がもらった株式を遺留分計算から外す。
→ 株式が分散せず、後継者が安定して会社を経営できます。
→ 贈与時の株価を基準に固定できる。
→ 会社の成長で株価が上がっても、遺留分が増える心配がなくなります。
※ただし株価が下がると不利になるため注意が必要です。
→ 後継者以外がもらった財産を遺留分から除外できる。
→ 他の相続人とのバランス調整に役立ちます。
手続きの流れ
まとめ(現行制度の特徴)
・税制面では、猶予対象の拡大・要件緩和により活用しやすくなりました。
・民法特例を使えば、遺留分によるトラブルを事前に防げます。
・制度は手続きや要件が細かいため、早めに計画を立てて専門家に相談することが安心です
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